「DE業務分析」はJDEA独自の造語で、「DE」の2文字は「データ・エントリ」と「データ・エンジニアリング」の2つの意味を兼ねています。データ・エンジニアリングとデータ・エントリは切っても切れない関係にあることを示します。
もの作り(生産・製造)の現場であれ事務処理の現場であれ、ヒトた機械装置が作業(アクション=コト)を起こし、生産物(モノ)が形成されると、そのたびにデータが発生します。エントリされたデータはそれ以上の価値を持ちませんが、関連するデータや全く異なるデータを組み合わせたり、分類したりすることで新しい価値(付加価値)が生まれてきます。
つまりデータを複合化すると「情報」となり、情報を蓄積し分類・並べ替え(ソート)・集約(マージ)して構造化すると、抽象概念としての「知識」「知恵」に昇華していきます。データ・エンジニアリングとは、データを情報に加工・編集し、さらに構造化して知識、知恵に昇華させる工学的なアプローチということができます。
CPS/データ・ドリブン/デジタルツインを実現するには、
①適用するアプリケーション(業務)
②期待される効果
の設定が欠かせません。
①+②はITシステムのユーザーとITベンダーによる共同作業「要求定義」を意味しています。
それを踏まえて、As-Is(現状)/To-Be(あるべき)の
(A)データがいつ・どこで発生し
(B)どこに収集・格納され
(C)どのように加工・編集されるか
(D)どのデータを組み合わせるか
(E)どう分類するか
などを追跡して整理しなければなりません。フィジカルなモノ(生産物)/コト(アクション)とデータが同期し、サイバー空間にモノ/コトがデータで再構築されていく。こうしてCPS/デジタルツインが実現します。
整理とは「ドキュメント化」(文書化)を意味しています。つまりデータ・エンジニアリングにおける業務分析を受託したITベンダーの成果物(納品物)は、ドキュメント(文書)ということになります。
またその契約方式は、要求定義プロセスをふくめて要した時間で精算する「準委任契約」となります。