米ディジタル・イクイップメント(DEC)社が1960年に製品化した最初の制御用コンピュータ。ケネス・オルセンとハーラン・アンダーソンがオルセンの自宅のガレージで組み立てた。この成功がDEC社の設立につながった。
縦約20㎝、横約10㎝の実装基板と、トランジスタやダイオード、抵抗などをハンダ付けしたボードモジュールで構成されていた。このボードを「バックプレーン」と呼ぶスロットに差込み、その背面で配線した。語長は18ビット、4キロワードのコアメモリを内蔵し、演算速度は5マイクロ秒(毎秒20万回の演算が可能)だった。価格は12万ドル(1ドル=360円換算で4320万円)だった。
IBMやUNIVAC、その他のメーカーのコンピュータがおおむね100万ドル以上したのに比べれば、たいへんに安かった。これによりDEC社は100のオーダーのユーザーを確保することができた。