テーラー・システム(Taylor system)

フレデリック・テーラーが編み出した科学的経営管理手法で、課業管理、計画機構、職能的管理組織、統制システムなどを組織的・計画的に展開する一方、労使協調の管理論を唱えた。森村商事の水品浩(みずしな・こう:のち日本IBM社長)がニューヨークのモリムラ・ブラザーズ・カンパニー(日の出商会)に赴任した当時、アメリカで最新の経営手法として脚光を浴びていた。

フレデリック・テーラーは法学を志してハーバード大学に入ったが、目の病のため学業をあきらめて鉄鋼所の工員になったという志学の人だった。機械工、組長、職長、保全職長、設計室長、技師長を経るまでの間、夜学で大学を卒業した。のちベツレヘム鉄鋼所の顧問などを歴任し、独自に編み出したのが「テーラー・システム」である。

日本では大正デモクラシーによる労働運動の高まりに適応する経営手法として取り上げられ、第二次大戦後の日本の産業界における労使協調を基盤ともなった。日本陶器がホレリス式統計会計機械装置と同時に導入して業務改善に活用したのは、早いケースである。