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デミング賞

アメリカ経営学者エドワード・デミング(1900~1993)が提唱した品質管理手法を実践し好成績をあげた企業に贈られる賞で、同博士が来日した翌年から日本科学技術連盟が主催している。それまで生産現場における管理手法はフレデリック・テーラーが唱えた「時間と組織の生産性」論(テーラー・システム)が主流だったが、デミングは「組織と経営指針」を掲げて労使協調による目標達成が重要であると説いた。その目標とは顧客もしくは消費者が何を求めているか、それに対して自社は何ができるかを分析し、生産性だけでなく品質を追求して初めて目標が達せられるという。

 そこでいう「品質」とは個々の製品の完全性ではなく、顧客あるいは消費者が満足するレベル(顧客満足度)に応じて決定され、製造業においては不良品の発生を確率的に把握したうえで原価対生産性の観点から論じるべきであるとした。戦後の日本の製造業が品質で世界をリードしたのはこの考え方によっている。デミングの考え方は日本で高く評価されたが、アメリカでは長く無名であって、1970年代に入ってようやく認知された。